「将来的にも防災上必要なハード」「こわして移転する予定はないと明記」山口順子さん

ヌエックの運営について、国が一方的に決めた内容に自己矛盾があるということを、山川菊栄記念会世話人の山口順子さんが指摘されています。

国立女性教育会館・NWECの内閣府移管に伴う問題点(2023/12/28研究ブログ)

一部を以下に転載します。ご一読ください。

<山口順子さん研究ブログより>

1. ハードとしてのNWEC

(1)昨年度の補正予算でNWEC外壁工事費が内閣府についている。理由として地域の災害時の緊急避難施設となっているということである。そうだとすれば、将来的にも防災上必要なハードではないのか。


(2) NWECは、PFIという民間との長期契約でハードの運営権は地元の企業がもっている。所有権は国(独立行政法人)。その契約は、2025年まで。PFIという国が効率的という手法を用いても国民負担換算では約5億円という数字がでている施設である。
一方、NWECが公開している令和4年度財務諸表(R4年4月からR5年3月)に

「 Ⅵ.資産除去債務関係 埼玉県から借用している土地(会館敷地等)の返還時において、不動産賃借契約に基づき必要となる 原状回復に係る債務及び石綿障害予防規則等の規定に基づく建物のアスベスト除去義務に係る債務を 有しているが、当該債務に関連する賃借資産の使用期間は明確でなく、また、将来会館を取り壊して移 転する予定もないことから、資産除去債務を合理的に見積ることができない。そのため、当該債務に見合 う資産除去債務を計上していない。 」p11、赤字は筆者。

と書かれている。つまり、埼玉県から借りている土地の期限ははっきりしていない、ハードをこわして移転する予定はないと明記している。この昨年度末の財務諸表の文言を額面通り受け止めるとすれば、恒久的にハードは存在すると読める。

<以上>

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